2011年1月28日金曜日

バービー人形の先生のこと

先生とバックニンのリム祭りにて (2005年)

数日前、ベトナムのバービー人形の先生が亡くなったという知らせを受けた。

「バービー人形の先生」とは、私がベトナムで大変お世話になった農学者の先生、ダオ・テ・トゥアン先生のこと。なぜ「バービー人形の先生」と呼ぶのかは、先生の趣味がバービー人形のコレクションだからなのだけれど(実際、私はいつもカッパさんや友人に「バービー人形の先生」とよく先生の話をしていた)、先生のことをなんと表現すればよいのか、とってもとっても立派な先生だった。私がこれまで出会った「先生」の中で私のもっとも敬愛する先生です。

先生は1931年ベトナム中部のフエに生まれる。お父さんは有名な言語・歴史学者のダオ・ズイ・アイン氏。お母さんは教師だったそうだ。先生が生まれたとき、両親と親しい関係にあったファン・ボイ・チャウ(ベトナム民族運動の代表的人物)はお祝いの詩を贈ったという。幼いころから本に囲まれて育ち、お父さんに漢字を習い、周囲の知識人から歴史や地理を習った。学校ではフランス語で勉強し、英語やラテン語も勉強したそうだ。先生の専門は農学でもともと稲の研究をなさっていたようだが、歴史や考古学にも造詣が深く、外国語も達者でフランス語、英語、ロシア語、中国語ができた。

私が初めて先生にお会いしたのは2003年8月、ちょうどベトナムに留学したばかりのときに、あるシンポジウムで先生にお目にかかった。私が農家と市場との関係を野菜栽培や流通からみたいと言うと、興味を示され「では近いうちに私の自宅に来るように」と名刺を渡された。それからよくご自宅に伺ってお話したり、あちこちの農村につれていってくれたりした。私がこれまで調査をした村は、ほとんどが先生が紹介してくださった場所である。先生のもともとのご専門は自然科学なのだが、農民組織や農村開発など、社会科学的な問題意識を強く持っておられ、実際に農村を訪れては農家と直接話をしていて、いつも農民のために、という気持ちを忘れない方だった。
だから、今の市場至上主義というか、拝金主義の漂うベトナムの風潮に危惧を感じていて、「社会主義を指向した市場経済というからには、市場経済は目的ではなく手段である」と経済や社会のあり方についてもよく発言されていた。そして、「ベトナムの村落にはもともと共同的な組織の伝統があったのに、集団農業で強制的に合作社に加入させられて農民は「協力」するのが怖くなった。でも、今は今の時代にあった新しいタイプの合作社を立ち上げて農民が市場交渉力をつける必要がある」と言って、各地で新たな合作社の設立を支援したりした(ここらが、私の研究につながってくる)。
先生は、農業科学技術研究所の所長でらしたが、職を退いてからも農村開発のNGOを自身で立ち上げたり、ニュースレターを作って配布したり、世界社会フォーラムに参加したりと、いつも最前線で活動しておられた。先生は難しいことをこねくりまわして複雑にするのではなく、とてもシンプルにおっしゃるので、先生の論文や著書を読んでいても、先生とお話していても、本質的なことが何なのか、よくわかった。

私は調査からハノイに戻ってくるとよく先生のご自宅を訪ねた。いつもご自宅を訪ねると先生は目を力強くきらきらさせて、フィールドのことを尋ねられた。あるとき、居間で話をしていたが、先生の書斎に招かれて入ってみると、壁一面にバービー人形が飾ってあって度肝を抜かれた。確か300体くらいあったのではないか、世界各地で集めたいろんな洋服や民族衣装を着たバービーだった。先生はご自身のお子さんが男の子だけだったので、女の子がほしくてバービー人形を集め始めたそうだ。フランスで買ったというバービーの本まで持っていた。先生は日本にいらしたこともあり、そのときに着物を着たバービーがほしかったのだが、見つからなかったといって浅草の仲見世で買ったという人形を持っておられた。先生は私に「日本に帰ったら着物を着たバービーを探してくれ」とおっしゃっていたのだが、私は未だに着物を着たバービーを見つけられていない。その他、私がつけていたピーターラビットのペンダントにも興味を示されていた。先生の外見からは想像がつかないが、きっとかわいいものがお好きだったのだろう。

大変好奇心旺盛な方で、日本人の研究仲間と一緒にハノイにある日本料理店にお招きしたときには、メニューを見ながら日本の料理の名前を一生懸命メモに写しておられた。私は先生の、偉ぶらずに人と接し、いつも好奇心旺盛でいろんなことを学ぼうとする、そういうお人柄がとても好きだった。

研究者は、ちょっと普通より逸脱した「変な人」であったほうが大成するのではないかというのが私の意見だが、バービー人形の先生は、研究や教養の面でも超一流であったばかりか、趣味の面でもだいぶ「変わっている」という点で、一流であった。

日本人研究者の中でもっともバービー人形の先生と長い付き合いがあるS先生に以前お聞きしたところによると、ドイモイが始まる以前は外国人との接触が厳しく制限されていて、ベトナム人研究者はなかなか外国人研究者と会ってくれなかったが、その中でもバービー人形の先生と歴史学者のV先生だけは政府の監視を気にせず会ってくれたそうだ。先生は外国語が堪能とか、世界のどこでも通用する知性と教養を備えている点で国際人であるが、誰とでも分け隔てなく接する、そういう意味で真の国際人であったと思う。

こんなにお世話になって大好きな先生であったのに、私は12月ハノイにいたときに先生に会いに行かなかった。なんとなく博論が終わっていないせいで気後れして、博論が終わったら会いにいこうと思っていたのだが、もう先生には会えなくなってしまった。今会いにいかなかったことをとても後悔している。

先生が亡くなられたという1月19日、私は、博論を書きながら、先生の論文を引用していた。まさか、そのとき先生が亡くなられたなんて誰が想像しただろう。先生に読んでいただくような気持ちで博論を書こうと思う。
バービー人形の他に先生のコレクションは茶器、鎌もあった

バービー人形の先生についてずいぶん長く、熱く語ってしまいました。先生のご冥福をお祈り申し上げます。

2011年1月27日木曜日

まとめてごはん

屋根からしたたる雪とつらら。
思わずつんつんつつきたくなります
前回のブログで「雪は財産♪」などと能天気なことを書きましたが、今年は雪が多く、除雪作業の途中に屋根から落ちたり、雪の下敷きになったりして怪我をしたり亡くなったりする方がけっこういると聞きます。こういうニュースを聞くと、「雪は財産」などとのんきにいっている場合ではない!北国に住む人間にとって冬は「雪との闘い」であり、雪の処理というのは命にかかわる問題なのだという当たり前の事実に気づかされます。
でも、雪は暖かい部屋から見たり、時折散歩する分には本当に美しく、「もっと降ってくれ~」などとのんきに祈ってしまうのも事実です。私たちの住む集合住宅では、雪かき当番が2週間に1回めぐってきますが、出入り口の前の小さな面積を雪かきするだけなので、さささっとやれば終わり、それほど大変ではありません(今年はじめ大雪が降ったときは久しぶりにやり応えのある雪かきでしたが)。一軒家に住む人たちは、雪かきしなければ外にも出られない、車も出せないという状況で、シャベルのみでなく、機械で除雪している人も見かけます。
もし今私が80歳とか90歳だったとしたら、一歩外に出て雪かきするのも一苦労でしょうし(できないか?)、雪道の中スーパーに歩いていくことさえ困難かもしれません。年取ってからの雪国の生活は想像するだけで大変だと思います。

=1月18日(火)のごはん=
*ポークビーンズ
*北あかりのポテトフライ
*にんじんとピーナッツのサラダ
=1月19日(水)のごはん=
*ポークビーンズ(前日の残り)
*はすのきんぴら
*小松菜と豚肉の炒め物
*白菜のおみおつけ
*白米
=1月20日(木)のごはん=
*たらの香味揚げ、エリンギ添え
*大根サラダ
*味噌汁、白米
=1月21日(金)のごはん=
*豚肉とにらのちぢみ
*ごぼうサラダ
*豆腐チゲ
*白米
=1月22日(土)のごはん=
*にしんのお刺身
*筑前煮
*大根ステーキ
*味噌汁
*白米
にしんのお刺身って初めて食べましたが(スーパーで売ってた)
脂がのっていながらしつこくなく大変美味!今の季節の北海道グルメです。

=1月23日(日)のごはん=
*そいの刺身
*筑前煮
*やまといもと海苔
*そいのあら汁
*白米
=1月24日(月)のごはん=
*鶏半身のハーブ焼き、ブロッコリー、北あかり、エリンギとしめじ添え
*野菜スープ
*パン
=1月25日(火)のごはん=
*ほっけの開き、大根おろし
* 大根と鶏そぼろの煮物
*春菊の胡麻和え
*野菜スープ
*白米
=昨夜のごはん=
豚しゃぶ、うどん

2011年1月17日月曜日

雪は財産♪

毎日毎日よく降っています・・・雪。
外に出るのはスーパーに行くときとお散歩くらい。
朝起きると窓が凍って開かないこともあって、雪に閉ざされた生活です。

除雪や雪かき、雪国ならではの大変さはありますが、一歩外に出て、さっらさらの雪の中を歩くときれいでさらさらで空気もきーんと澄んでいて飽きることがありません。雪はやっかいだけれど、でも私たちの財産なのだーーーー前に札幌市長さんがそんな風におっしゃっていたのを読んだけれど、私も本当にそう思います。

寒い毎日なので煮込み料理ばっかり、鍋も多いです。野菜を水道の水で洗うのが冷たすぎて、いつも湯沸かし器の一番低い温度で野菜を洗っています。

公園の雪道。雪をかきわけかきわけ散歩する。


三角屋根の家に、雪が積もっているとお菓子の家みたいでかわいい♪



すっぽり雪に包まれてしまった車






=1月9日(日)のごはん=
*山口ふぐのバター炒め、千切りキャベツ、ブロッコリー添え
*きんぴら
*おみおつけ
*白米
ふぐは1年以上前にカッパさんの親戚が送ってくれたもの。
ふぐなんてめったに食べないので、ずっと冷凍室に入っていた。
=1月10日(月)
かじか鍋

=1月11日(火)のごはん=
*鶏手羽のトウチジャン煮込み、ほうれん草添え
*白菜と豆腐のスープ
*白米

=1月12日(水)のごはん=
*ロールキャベツ
*水菜と油揚げのサラダ
*白米
=1月13日(木)のごはん=
*新巻鮭の石狩鍋(しめはうどん)
*春菊のにんにく醤油
*茎わかめとちくわの炒め物

=1月14日(金)のごはん=
*豚肉のこんがり焼き、千切りキャベツ、かいわれ添え
*ポテトサラダ
*スープ(ロールキャベツスープの残り)
*白米
=昨夜・おとといのごはん=
*カレーライス
*サラダ

=今夜のごはん=
*ぶり大根
*ごぼうサラダ
*ほうれん草のナムル
*大根葉と油揚げのおみおつけ
*白米

2011年1月12日水曜日

昨年作って美味しかった10大料理発表♪

恒例の(?)昨年作って美味しかった料理を発表します!
私の独断と偏見に基づいて決めています。カッパさんの意見は聞いていません。
(挙げる順番は順位ではありません)。

1.鶏胸肉のピクルスソース
これはネット上で見つけたある方のブログで知ったお料理(出所は「上沼恵美子さんのおしゃべりキッチン」)。私はこの方のお料理の盛り付け方やセンスがとても好きで(パンもとても美味しそう!)、たまに拝見しては参考にさせていただいています。
勝手にリンクを貼ってしまいましたが、作り方はその方のブログにあります。
鶏胸肉がしっとりやわらかで、ソースが美味しいです。これにサラダとワインがあれば、豪華ディナーの出来上がり!

2.ホワイトアスパラのスープ
初夏の一時期にしか味わえないホワイトアスパラをたっぷり使ったスープ。
1.バター、オリーブオイルに玉ねぎ3/4薄切りを入れてよく炒める
2.水を3カップ入れる、洋風だしを入れる
3.アスパラは1本を3等分して投入(全部で8本分入れた)
4.アスパラがやわらかくなったらブレンダーでがーっとする

3.やまといもとわかめのサラダ
やまといももよく使った材料のひとつ。ネバネバ系好きです。これにわかめのツルツルが加わり、食べだしたらとまりません。

材料:山芋(もちろん長いもでも)200g、生わかめ80g、きゅうり1本、にんじん 1/4本
A(しょうゆ大さじ3、米酢・ごま油・みじんねぎ大さじ1、すりごま小さじ2、みりん・おろしにんにく各小さじ1、砂糖・粉唐辛子・中唐辛子各小さじ1)、赤唐辛子・青唐辛子(斜め切り)各少々、すりごま少々
☆作り方☆
1.山芋は太めの千切りにする
2.わかめは水で洗い、熱湯にさっとくぐらせ、冷水にとって水けをきり、食べやすく切る。
3.きゅうり、にんじんは千切りにする。
4.Aをあわせて斜め切りにした赤・青唐辛子を加える
5.ボウルに1.2.3を入れて4、であえ、器に持ってすりごまをふる。
(ジョン・キョンファ著『きょうも、おいしかったね』より)

4.いわしのオーブン焼き
これも夏に何度か作った。あつあつをバゲットに乗せるとワインが進むよ~

5.豚肉とにらのチヂミ
5月に出回る北海道産のやわらかい初ニラを入れて作ったチヂミです。チヂミにやまといもを入れて口当たりをよくするのが私の好みです。ニラ、やまといも、豚肉ははずせない!

6. 大根ステーキ肉そぼろのせ
大根の美味しい今の季節にぴったりの料理。
肉味噌はたくさん作っておくと、ラーメンに入れたり、炒め物に入れたり、万能に使えます。

☆大根ステーキの作り方☆
1.大根は皮をむいて厚めに切る。
2.蒸し器やせいろで20分ほど蒸す(私は圧力鍋で2分半蒸してます)
3.フライパンに油をひいて中火で熱し、2で蒸した大根をいれてふたをして蒸し焼きにする。うっすらと焼き色がついたら裏返し、もう片面も同様に焼いて器に盛る。
4.作っておいた肉そぼろを熱して水溶き片栗粉を加える。
5.3の大根の上に、4の肉そぼろをのせて、最後に万能ねぎを散らす。

肉そぼろの作り方(『常備菜』婦人之友社p.100より)
材料
合いびき肉:500g、しょうが:50g醤油、:大さじ6、酒:大さじ2、砂糖:大さじ1/2、サラダ油:大さじ2
作り方
1.しょうがはみじん切りにする
2.鍋にサラダ油を熱し、合いびき肉を入れて水分がとぶまでよく炒める
3.肉の水分がとんだら、酒を加えて水分をとばす。醤油も同様にうまみだけ残し、水分をとばす。しょうがのみじん切り、最後に砂糖を加えて火をとめる。

7.イカのイタリー風
簡単で美味しいワインのつまみ。
イカのはらわた等を取って、輪切り、足の部分は適当に切って、さっとゆがいてオリーブオイル、白ワインビネガー、にんにくとイタリアンパセリみじん切りの中につける。冷蔵庫で冷やせば、美味しい前菜の出来上がり。

8.にしんのアクアパッツァ
にしんで作ったり、そいで作ったり何度か作りました。


9.豚肉のこんがり焼き
塊肉を気軽に使うレシピ

家ではあまり牛肉を買わないので、豚肉がご馳走という感覚です。


←豚肉のこんがり焼きの作り方

10.カジネンチェ(「蒸しなすと鶏のささ身の冷菜」)
昨年の夏は札幌も暑く、さっぱりしているけれどこくのある料理を求めて、韓国料理が私のブームでした。
<材料>
なす:3個、鶏のささ身:2本、青じそ数枚、酒大さじ2
A(しょうゆ大さじ2、酢大さじ1、砂糖・ごま油・すりゴマ各大さじ1/2
粉唐辛子小さじ1、おろしにんにく小さじ1/2、みじんねぎ少々)
(粉唐辛子は韓国料理の店に売ってる、なければなしでもよい)
<作り方>
1.なすはヘタを落とし、縦半分に切る。切り面をしたにして蒸し器に並べ、強火で3、4分蒸す。蒸しあがったらすぐザルに並べ、氷を入れたバットに移し、手早く冷ます。あら熱がとれたら冷蔵庫でよく冷やす。
2.ささみは筋をとり、酒を入れた熱湯で2分くらいゆで、そのまま冷ましてから裂く。
3.Aは合わせておく。
4.1のなすに5ミリ幅の切り目を入れ、切り口をずらして青じそ、2とともに盛り合わせて食べる直前に3をかける。
こうしてみると、昨年美味しかった料理は、洋風(とりわけ地中海料理っぽいもの)と韓国料理に集中しているような・・・。
今年は、省力+カッパさんの体重増加をねらって「ご飯がたくさん進む料理&品数は少なく!」が目下のテーマです。

2011年1月8日土曜日

炊きたてのご飯が一番!

これまで玄米玄米と騒いできましたが、私たちは今、白米に夢中です。
そして、これまでは2人の独身時代の習慣で、お米を一度にたくさん炊いて、残りをラップで冷蔵もしくは冷凍保管、食べるたびにレンジでチンしていたのですが、今年からは夕食の度にご飯を炊いて、炊きたてご飯を食べることにしました。

というのは、ベトナム調査中、ベトナム人のお宅で3食お世話になって考えたことは、シンプルなおかずでも、炊きたてご飯を毎日食べるというのはよいもんだなあということ。ベトナム人の家庭では、(とりわけ農村では)昼も夜も、白米をたっぷり炊いて炊きたてのご飯を食べます(朝はラーメンや米の麺などの麺類という家庭が多いが)。ご飯を冷蔵or冷凍するという発想は彼らにはない。毎日市場に食材を買いにいくのはごく普通のことで、あまり食材を冷蔵庫で保管するという発想がないため(冷蔵庫で保存した野菜は肉は美味しくないからわかるという人もいます)、農村でも冷蔵庫が普及し始めた今でも、冷蔵庫の中はちょっとした果物などが入っているくらいでほとんどすかすかの場合が多い。

肉や野菜、魚も新鮮な獲れたてのものを使うので、調理法は炒めるとかゆでるとかごくシンプルなものであっても、美味しく、ご飯が進む。特別な場合を除いて、食事の準備に1時間もかける家庭はないのではないだろうか、そして料理本を見ながら料理をするベトナム人にも会ったことがない(もしかしているのかもしれないが)。

彼らにとってはお腹いっぱいに食べなければ労働できないというように、食べることは生きることや労働と密接に結びついている。日本人のように今日は中華、明日はイタリアンというような何か趣味的にご飯を食べるというはない。そして、農村の家庭でご飯をいただくと「たくさん食べろ食べろ」「たくさん食べないと後でお腹がすくから食べろ」と言われる。そこにはお腹一杯に食べさせるのがもてなしであり、幸せなことだという発想があると思います。

そんな毎日を送るうちに、そんなおかずに凝らなくても、品数が多くなくても、炊きたてのご飯があってお腹一杯になれば幸せだわね、という気分になってきました。そしてもしかして毎日炊きたてのご飯を食べさせてあげれば、カッパさんも太ってくるのではないかと。そんなわけで、また仙台で、カッパさんのお母さんのお友達に新米をいただいて炊いてみたらとても美味しかったということもあり、しばらくは毎晩、炊きたてのご飯を食べてみようと思います(ご飯をセットするのは相変わらずカッパさんの係)。

ここ数日、お正月に出会った料理の復習がてら、気に入った料理を自分なりに再生してみました。

ひとつは、仙台のお母さんのお友達のお宅でいただいた、きんぴらごぼう。写真はないが、これまで私が食べたきんぴらの中でもっとも細いきんぴらではないかといえるくらい、おばちゃんがほそーくごぼうとにんじんを切っていて味もとてもよかった。父もお正月にベターホームで習ったきんぴらを披露してくれたが、それよりももっと細かった。私はおばちゃんのきんぴらを真似して細くほそーくと意識してきんぴらを作った→


ひとつは昨年もご馳走になった、仙台のカッパさんのお友達のお宅でいただいたぶり大根。とてもよいぶりを使っていることもあるが、お母さんが大きなお鍋でじっくり煮込むため味がよくしみている。どんなお鍋を使うんですかと見せてもらったら、よく外で豚汁を作るときに使うような大きな金色の両手鍋だった。お鍋に凝るよりも、基本に忠実にシンプルに作ることでこんなに美味しく作れるんだなと改めて発見、というわけでこちらも、今回は圧力鍋ではなく、普通にコトコト煮て作ってみました←。

今年もきっと、出会いの数だけ、お料理への新たな発見があることだろう♪

=1月5日の夕食=
カッパさん作

=1月6日の夕食=
*さば、ほうれん草
*ほたてのお刺身
*きんぴらごぼう
*ピーナッツ炒め(ベトナム土産)
*ごはんとキャベツのおみおつけ

=1月7日の夕食=
*鶏肉とほたてのシチュー
*キャベツのコールスロー
=今夜のごはん=
*ぶり大根
*小松菜のオイル茹で
*大根の味噌汁

2011年1月7日金曜日

今年もよろしく

新年明けましておめでとうございます。
今年も皆様にとってすばらしい年でありますように。
ベトナム調査以来すっかりブログ更新が滞ってしまいました。今年の最大の目標はなんといっても博論提出なので、毎日の食事記録などあまり頻繁に更新できないかもしれませんが、それでも普段なかなか会えない皆様とこのブログを通してつながっていけたらよいなあと思っています。どうぞ今年もよろしくお願いいたします。
私は先月25日に日本に帰国し、そのまま年始まで実家で過ごし、仙台のカッパさんの実家を経て1月5日に札幌に戻ってきました。9月25日に発って以来、3ヶ月以上ぶりの我が家です。やはり自分のお布団で眠れるのはよいですね!

12/25 インチョンを経て成田に到着
青い空と埃のない道路に感動しました。
帰国日を1日間違えて両親に連絡していたので、突然私が帰ってきて
両親はびっくりしてました。
カッパさんもその後上京し
カッパさん:「札幌と違って雪がないから地面を歩けてよいね」
私:「ベトナムみたいに道が埃っぽくないからよいね。空も青いし!」
と直前まで自分がいたところと比較して、日本(太平洋側)のよさを
実感してました
新年の食卓(私は例年通り何も作らず・・・)
実家では食べては片付け、食べては片付けの繰り返し

12月30日に95歳になった大ママ(祖母)と
10月15日に生まれた姉の二番目の子どもKoma-chan
95歳差の2人が仲良く並んで
仙台から苫小牧へのフェリーの中で考えていたのですが、今回の3ヶ月以上に及ぶ旅の間には、出発地と目的地の間の境界的な時間と空間があったなあと。東京ーハノイ間を結ぶインチョン、ミクロな村の世界が遠ざかり大都会に引き込まれていくタクシーの中、仙台から苫小牧のフェリーの中。目的地についたらそこでの生活や任務があるけれど、その間のあいまいなどこにも属さない時間に、旅の間出会った人々や出来事についておもいをめぐらすことができたように思います。旅の間に出会った人たちに感謝して2011年雪に包まれた札幌での生活もスタートを切りました。