2010年7月30日金曜日

生ゴミ騒動

今朝はカッパさんの「オーマイガーッシュ」という叫び声で目が覚めた。
カッパさんが生ゴミ入れをベランダに出して再び「ぎゃーっ」と叫び声をあげている。そしてまだ寝ている私に向かって「sm殿、起きてこれを見て」と。
私がなかなか起きないでいると部屋の入り口に仁王立ちして
「sm殿生ゴミに虫がわいてる。起きて見なさい!」
と私が起きるまで待っている。

私がやっと起きて顔を洗っていると
「sm殿これを見なさい。ゴミ当番がいかに大変か!!」
ゴミ「当番」って、ゴミはいつもカッパさんが出してくれてるから「当番」ではないんでないかいと思いながら、ベランダに行き、目の前でゴミ箱を開けて見せてもらう。詳細な記述は避けるがゴミ箱の蓋の裏にメロンの種のようなさなぎになった幼虫がびっしり張り付いていた。

ウォォォーーー!!!

一応驚いて声を上げるとカッパさんは満足したのかその後は一人でせっせと虫をふき取りゴミを処理してゴミだしへ。

夏場の生ゴミは悪臭がしたり処理に困ることが多いが、なんでこんなになるまで放っておいたかというと、実は先週の20日(火)から段ボールコンポストを導入して生ゴミの堆肥化を進めており、ゴミに出す生ゴミの量は激減したのだが、トウモロコシの芯やさくらんぼの種など段ボールコンポストでは処理できないものを生ゴミいれに入れたままにしておいて、量が少ないからまだいっか、と放っておいたら虫がわいてしまったのだった。

札幌市では昨年7月からゴミ袋が有料になった。ゴミ削減奨励のため、今年は各区で段ボールコンポストのセミナーが開かれていて、参加者には堆肥化のための基材(ピートモスともみがらくん灰)が無料で配布されると市の広報に載っていたので、この間参加して基材をもらってきたのだった。

これまでも生ゴミ堆肥化には興味があったが、冬のことを考えると発酵が中断してしまうのでは、と二の足を踏んでしまい、きっかけもなく、実行まではいかなかった。でも説明会があって具体的な方法がわかったらよいし、もし難しそうだったらやらなくてもよいし、と思って参加してみたら、説明してくれた方がベランダで堆肥化をしていて、冬も段ボールを木箱などで覆えばそのまま堆肥は生き続けるとのことで、よっしゃ、と始めることにしたのだった。段ボールも自分で作れるが、その場で障害者の共同作業所が製作した「ダンピー君」という蓋もセットになったものが売られていたので買ってきた。まあ、私のはゴミを減らしたいっていうよりも、ベランダ菜園のための堆肥作りが目的ですが、それで生ゴミも減らせたら一石二鳥です。宇土巻子さんも「土作りは園芸家の良心である」って言ってたし、うちの生ゴミからはよい堆肥ができるのではないか?

説明会から1週間後、いよいよ段ボールをベランダに設置して下にはレンガを敷き、基材を投入、生ゴミを入れてシャベルでよく混ぜた。温度計も買ってきたので基材にぶっさして温度変化を見ている。温度が上昇すれば分解が進んでいる証拠ということである。でも開始から1ー2週間で30度程度になるということだが、まだ25度にしかならない。そしてこの間柳の舞のあらやイカのはらわたを投入したら臭くなってコバエが発生しているようである。これらを入れればもっと温度が上がると思って期待していたのだが・・・。前に入れたキャベツの外葉やなすのへたなどもごろごろしているし、まだ分解が進んでいないのではないか。米ぬかをいれると温度が上がって分解が進むというので米ぬかを手に入れたいが近くに米屋がなくどこで入手すればよいものか。もうだんだんに発想が「生ゴミを処理する」というよりも、「この子(ダンピー君)が温度をあげるためには何をあげればよいのか」となっており、ダンピー君が喜ぶものをあげたい!、生ゴミのために料理をする、てな発想になりつつあります。

まあでも虫がわかないように、生ゴミの量は少なくてもこまめに捨てるに限りますね。

こちらがダンピー君です

=今夜のごはん=
*豚肉のしょうが焼き、キャベツの千切り、トマト、エリンギ炒め添え
*かぼちゃの鶏そぼろ煮
*エリンギと油揚げのおみおつけ
*白米

2010年7月29日木曜日

夏の抱負

東京は猛暑のようですが、こちらは今頃梅雨のような天気でここ数日は雨が降ったりやんだり、今日も1日中雨が降っていました。日中は蒸し暑いですが、それでも東京と比べるとずっと涼しく、夜になると虫の音が聞こえてきて早くも秋の気配です。

でもそんなに早く秋になられては大変困るので、秋を迎える前に博論の目処をつけられるようにしたいものです。これまで書いた部分が博論の前半部になるので、これからは後半部分を書きます。夏の間にあまり細かいことは気にせずフィールドのデータ(新型合作社の組織分析)について量を書いていく予定、これは8月15日までを目処に。

ただ、フィールドの個別具体的なストーリーは描けると思うのですが、博論となると大きなストーリーが必要となってくるわけで、この間先行研究の文献を行ったり来たりしてまだまだたくさん読まないとなーと思っていたのですが(特に私の指導教官の先生はフィールドの細かい話よりも理論的な部分を重視されるので、そしてフィールドと理論をきちんと接合できないことがずっと私の悩みでもあったのですが)、でもこの夏は、つる性の植物が土から芽を出してどんどん上へ上へと弦を伸ばしていくように、私もフィールドで見つけたことを、自分の言葉で一つ一つ文章にしていくしかないなと、その途中で支柱や網という理論を絡めていきたいなと、相変わらずアブラムシをやっつけながら思うわけであります。





=7月26日(月)のごはん=
*とうもろこし
(道産とうきびの季節になった)
*なすのラタトュイユ
*柳の舞の煮付け
*長芋とわかめの韓国風サラダ
*じゃがいものおみおつけ
*玄米

=7月27日(火)のごはん=
*イカのお刺身
*イカとナス、ピーマンの韓国風炒め
*きゅうりときくらげのサラダ
*冷奴
*ラディッシュ葉と油揚げのおみおつけ
*玄米

昨日はカッパさんのお友達家族が北海道旅行で札幌に見えたので
札幌駅の大丸で一緒にお食事をする。カッパさんのお友達であるお父さんは
今年勤続20年で10日間の休暇が取れたので、一家で北海道旅行となったそう。
ビュッフェだったので食べすぎ飲みすぎてしまい今朝は胃がもたれて
気持ち悪かった。うぅ、食べすぎに要注意!!
夏は和食中心にして腹七分目、飲みすぎないこと!!
夏はお客さんの来訪も増えるので気をつけよう。
=今夜のごはん=
*鶏肉のレモングラス炒め
*キャベツとピーマン、油揚げの蒸し炒め
*いんげんの胡麻和え
*冷奴
*いんげんのおみおつけ
*玄米
ベランダのレモングラスの成長がよいので料理に使いたくなり
切ったものをにんにく、ヌクマムと一緒に鶏肉に浸しておきました。
肉にレモングラスを漬けておいて炒めるのはベトナム料理でよくある調理法で
鶏肉や牛肉、そして犬肉(!)にもよく使われる。
肉の臭みが抜けて美味しいのです。
で、出来たものは確かにベトナムでよく食べる味だったのですが
いまいち美味しさを実感できませんでした。
こちらの気候があまりにベトナムと離れているからか、他のメニューとの
バランスか、たぶん両方だろうと思います。

2010年7月25日日曜日

細かいカッパさん

金曜日からカッパさんが室蘭に出張したので週末は久しぶりに1人で過ごしました。
いつも一緒にいるのでたまにはこんな風に離れると少しホッとします。まあカッパさんもきっと同じだろう。
ちょうど珍しく母から電話がかかってきたので「カッパさんは細かい」「カッパさんはカードのポイントばかり貯めてる」などとしばし愚痴りました。そんなに不満はたまっていないと思っていたんだけど、人と話すると愚痴って出てくるから不思議だなあ。母はゲゲゲの女房を見習ってカッパさんを明るく励ますようになどと言ってました。
今日道新で「夫が几帳面で細かくて困っている」という人生相談の記事があり、私はいたく相談者の人に共感したので、さっき帰ってきたカッパさんに読んで聞かせました。
百合が原公園の百合畑


19日はR子ちゃんが赤ちゃんと一緒に遊びにきてくれたので
一緒にお昼を。
メニューは
*豆のマリネ
*カッパさんのルッコラサラダ
(カッパさんが植えたルッコラなので、他にラディッシュ、レタス、クレソン、トマト入り)
*ゆで豚
*パエリア

私が札幌に越してきたときに学生時代の友人のR子ちゃんが
ちょうどご主人の転勤で札幌にいたので
いろいろ教えてもらったりとてもお世話になった
そのR子ちゃんがもうすぐまた転勤で越してしまうのだ

=7月19日(月)のごはん=
*ゆで豚とゆで卵
*サラダ
*わかめとねぎのスープ
*玄米
=7月20日(火)のごはん=
*牛肉といんげんの炒め煮
*ベランダ野菜の炒め物
(イタリア野菜だそうなんだけど名前忘れてしまった)
*トマトときゅうりのサラダ
*わかめとピーマンのスープ
*玄米
=7月21日(水)のごはん=
*エビとブロッコリーのジェノベーゼパスタ
*人参スープ
*生ハムのサラダ
エビとブロッコリーのパスタはホテルドロームの食事の真似
(文句を言っている割には気に入っている)
ジェノベーゼはすり鉢でごりごり作りました
=7月22日(木)のごはん=
*チキンカレー
*人参スープ
*大根サラダ
例のごとく、カッパさんの出張中は、残りのカレーを食べ続けて
ほとんど料理はしなかった

2010年7月23日金曜日

知里幸恵―銀の滴降る降るまわりに

銀の滴降る降るまわりに
金の滴降る降るまわりに

7月17日(土)に知里幸恵(ちりゆきえ)に関する学習会があり、北大地球環境研究科小野有五先生が講演してくださったので聴きに行きました。生活クラブで昨年アイヌ料理講習のときに知り合った理事のEさんが企画して声をかけてくださった。私はこれまで知里幸恵について名前しか知らなかったのだが、小野先生の話が興味深く2時間があっという間でした。今年9月登別に知里幸恵の記念館がオープンし、そこを訪ねるのでその前の学習会という位置づけ。

小野有五先生が講演の中で「幸恵さん幸恵さん」と熱く語ってらっしゃったが、講演の後は私も「幸恵さん」と呼びかけたいくらいになってしまった。とてもよかったのでその内容を簡単に記してみようと思う。

知里幸恵は登別のアイヌの家に生まれ、旭川で育つ。アイヌは文字を持たず(小野先生の言葉では「持とうとしなかった」)そのため叙事詩の口承伝承が盛んで、幸恵さんは、叙事詩の伝承者の大変な名人である祖母や伯母とともに育ち、家ではアイヌ語の世界にどっぷり浸かり、学校では日本語の生活を送る。幸恵さんの言語的才能は金田一京助に認められ、上京して金田一京助の家に居候してアイヌ語を金田一京助に教えたり、祖母らから伝え聞いた神謡をローマ字で書き起こし、それを日本語訳する。それが『アイヌ神謡集』として出版される(写真上。岩波文庫の「世界」文学(ピンク)に入っている、日本文学の緑ではなく)。しかし、幸恵さんは生まれつき心臓が弱く、神謡集の発刊を待たず、故郷に帰ることなく東京で19歳の若さで亡くなってしまう。

この『アイヌ神謡集』の詩の冒頭が最初に掲げた「銀のしずく・・・」である。
そしてこの『アイヌ神謡集』に幸恵さんが寄せた序文がとてもすばらしい。

その昔この広い北海道は、私たちの先祖の自由な天地でありました。天真爛漫な稚児の様に、美しい大自然に抱擁されてのんびりと楽しく生活していた彼等は、真に自然の寵児、なんという幸福な人たちであったでしょう

その後に続く文章では、この地が急速に変わり町が開けてきて私たちの名は亡びゆくものとなっているけれど、愛する先祖が残し伝えた美しいお言葉も消え失せてしまうのはあまりに名残惜しいと書かれている。そこには和人に対する一切の非難は書かれていないが、この文章に込められた幸恵さんの願いがいかほどだったか、切々と伝わってくるものがある。

小野先生がくださった資料によると、幸恵さんは死の4日前に、自分の使命は同胞が残し伝えた文芸を書き残すこと、ただ一本のペンを資本に新事業をはじめようとしているのです、と両親へ手紙を書いている。若干19歳の決意であった。

小野先生の話は知里幸恵さんから始まり、北海道の歴史がいかに和人によるアイヌ差別、自然破壊の歴史だったか、和人がアイヌに対しサケ漁を禁止したが、米を主食としないアイヌにとっては死活問題だったこと、遡上する鮭を食べる島ふくろうの話などなさって「皆北海道に来て自然が豊かだというが、これはずいぶんと破壊された後の自然。昔は森と川だけであったのが開拓されて畑に変わっていった」ということもおっしゃっていた。小野先生の専門は自然地理のようで、以前は氷河の研究をなさっていたという。だがあるとき「あなたは人よりも多く勉強してきて、あなたの言うことだったら皆が聞く立場にあるのになぜやらないの?」と絶滅危惧種である島ふくろうの保全運動をしている人に言われ、「はいやります」と言ったという(8月22日追記:これは島ふくろうの保全運動をしている人に言われたのではなく、小野先生が島ふくろうの目をじっと見ていたら、島ふくろうがそのように語りかけてきたように聞こえたという話だった。後からカッパさんに指摘されたのでここに訂正します)。知里幸恵のことも多くの人に知ってもらいたいとこういう活動をなさっている。

私は偶然今年の5月に小野先生に会っていた。5月の週末、大通り公園で開かれていたアースデイEZOという環境に関するイベントがあってたまたま近くを通ったので歩いていたら、いきなりあるテントの中の人から話しかけられ、名寄のサンル川やヤマベ、黒真珠の生態の話をしてくださって、ダムを作る計画があるが、ダムは本当に必要なのかなど、教え子が書いたというとてもきれいな冊子で説明してくださった。それが小野先生だった。小野先生のことを名寄からいらした高校の先生かと思い「地元からいらっしゃったんですか?」と聞いたら、実は北大の先生だという。「世界にたったひとつのサンル川を見にいこう」というツアーまで組まれ、そのガイドまでなさっているというから驚いた。まさに最前線で行動なさっている。

カッパさんも一緒に講演を聴きにいったが、知里幸恵についてもさることながら、研究者が自分の学んだことをどう社会に還元するか、という点で小野先生にも大いに刺激を受けたようだった。サンル川のツアーは7月24、25だったから今頃小野先生はサンル川を案内なさっていることだろう。小野先生は毎週のようにこうして活動でどこかに出かけられているそうだ。私はあぁ、こういう活動を地域研究者こそ行うべきではないのか・・・と思った。
知里幸恵、そして小野先生、心に残るお2人に会えた土曜の午後でした。

=7月10日(土)のごはん=
*おかゆ
*かぶのおみおつけ
*きゅうりとみょうがの塩もみ
*蒸しナス
カッパさんにはぶりの照り焼きをつけた
胃の調子がよくなかったので、次の日のホテルドロームに備え
おかゆにした(しかし肝心のドロームは少々期待外れであった)


=7月20日(火)のごはん=
*マーボー大根
*切り干し大根と人参の煮物
*大根ときゅうり、茹で鶏のサラダ
*春雨とゆで鶏のスープ


=7月21日(水)のごはん=
*サバの塩焼き、インゲン、ミニトマト添え
*ラーメンサラダ
*冷奴
*大根の味噌汁
*白米
ラーメンは生活クラブの生ラーメン、初めて買いました。
トッピングは肉味噌、トマト、きゅうり、白髪ねぎ
たれは醤油、お酢、ごま油、すりゴマ、顆粒の鳥がらスープなどで適当に
喉越しするするでとまらない美味しさだった


=7月21日(木)のごはん=
*イカハンバーグ(小ねぎ、コーン入り)
ブロッコリー、ミニトマト、いんげん炒め添え
*イカのお刺身
*長いもの青海苔かけ
*豆腐となめこの味噌汁
*白米

イカの季節になり、背中が茶色く光った朝獲れのイカが
スーパーに並んでいる。
去年まではイカを前にオロオロするだけだったが
昨年の「おさかなマスターズ」の講習以来なんとかイカがさばけるようになった
魚料理を教えてくれた先生と、講習を開いてくださった生活クラブの方々に
改めて感謝で一杯
イカ2杯は1杯はお刺身にして、もう1杯と残りのゲソはハンバーグにしました。
イカ美味しい!!


=7月16日(金)=のごはん
*そいの煮付け、白髪ねぎ、ピーマン炒め添え
(そいはこちらに来てから知った魚。白身魚だが適度に脂がのっていて
肉の厚さもちょうどよい。煮付けにすると美味しくてとても好きな魚。
一匹100-200円で安い)
*大根とツナのサラダ
*にんじんとグリーンピース
*大根と油揚げのおみおつけ
*玄米

土曜日は知里幸恵講演会の行き帰りに北大でジンギスカンの臭いをかいだら
どうしても肉が食べたくなり「肉にくニグー」と叫びながら
北24条駅近くの繁盛している焼き鳥屋さんに行った


=7月18日(日)のごはん=
*サバの塩焼き、大根おろし
*ブロッコリーと鶏肉のエシャロット炒め
(エシャロットが余っていたのでみじん切りにして炒めたら香りよくできた)
*にんじんとごぼうの金平
*大根と油揚げのおみおつけ
*玄米

2010年7月18日日曜日

アリスファームとホテルドローム

結婚記念日の記念旅行に、11ー12日と1泊で、小樽の先、赤井川村にあるホテルドロームというところに出かけてきました。

この地域は100年くらい前は金や銀が採れた鉱山で、ホテルは鉱山跡に作られ古材など廃材を使って建設されたので独特の雰囲気がある。

ホテルを経営しているアリスファームは、もともとはアメリカのシェーカー教徒が行っていた自給自足的生活を目指した共同体で、シェーカーの家具を作ったり、染物をやったりしていた。今はブルーべりー園をやってジャムなど作って販売もしている。このアリスファームを始めたのがとてもユニークなお2人、宇土巻子さんと藤門弘さん。私は宇土巻子さんの『園芸の食卓』『闘う園芸』などの本を偶然に見つけて読んだら面白くてファンになり、最近夜寝るときに彼女の本を読んで眠りにつくのが日課となっていた。

宇土巻子さんはハーブやハーブ料理、園芸に関する本をたくさん書いているが、それらは通常のマニュアル本とは一線を画す、園芸の喜びや楽しさがちりばめられている本。いつしか園芸熱に取り付かれてしまい、気がつくと菜園や温室で時が経つのも忘れて作業をしている、私も最近家にいるときはしょっちゅうしょっちゅうベランダに出てアブラムシを退治したり、ハーブを眺めたりしているので、その気持ちがよくわかる。

ハーブの本は得てしてマニュアル的であったり、栽培、収穫、加工、料理とただ順番に並んでいるだけであったり、おしゃれを狙ったものであったりするが(もちろん目的によりけりでマニュアルも必要であろうが)、栽培の楽しさをこれだけ伝えている宇土さんのような本はなかなかないのではないだろうか。『ベニシアのハーブ便り』のベニシアさんの本も素敵な本ではあるが、加工の話が中心で、栽培の喜びは私にはそれほど伝わってこない。また、環境やエコといったことを掲げていて、宇土さんの本もそういった面はあるが、それは自然のサイクルの尊重といった形で表れ、ハーブとの付き合い方の一つとして栽培という方法があるというように、大義名分は掲げず謙虚なのである、そういうところがとてもよいなあと思う(余談であるが、ベニシアさんも宇土さんも1950年生まれで若いときにインドを訪れた経験を持つ)。

宇土さんの「ハーブは装飾性と実用性を兼ね備えているところが好きだ。実質を重んじる私は、飾るための花を、飾るだけの目的で栽培することに、なんとなく後ろめたさを感じるのである」「家族と暮らすようにハーブと一緒に暮らすのが好きだ」という感性も好きだし(ハーブって料理に使うのも楽しいのだが、ただそこにいるだけでよいのだよね。園芸好きな人はきっと共感するのではないだろうか)、それにもかかわらず友人に頼まれ断り切れずにデルフィニウムを育てたら、美しく成長して菜園の一角を彩り、しばしば作業の傍ら見入ってしまったとか、ああ、それもわかるなあという感じでうなずいてしまう。また、本州のハーブ研究家が「秋蒔きすると春まで楽しめます」などとのんきに書いているのを見ると、1年中ハーブを楽しめるのに嫉妬して「こっちは冬は雪が降るんだよ」と悪態をつきたくなってしまうが、北海道に暮らす宇土さんは「こういう土地で園芸をするというのはやりたいことの半分はあきらめなくてはならないことを意味する」と潔い、そういうところも気に入っている。

てな感じで私は毎朝毎晩のようにカッパさんに宇土さんの本の中身について熱く語ってきたので、結婚記念日の旅行はぜひそのアリスファームの経営するホテルドロームに行こうということになった。聞くところによると敷地は広くキャンプ場も併設されており、自然が豊かで、そして料理もすばらしいというじゃないですか。これは行くっきゃない!!

というわけで前置きが長くなりましたが行ってきました。


ホテルの入り口

金を駅まで運んだトロッコを利用したホテルの看板

→はキャンプ場のかわいいトイレ

キャンプ場は1組がテント張ってるだけでした。野鳥観察会も開かれるくらい、野鳥の鳴き声で満たされたキャンプ場。朝は野鳥の声で目が覚めました。

ホテルドロームのフィッシングエリア→

散歩の途中で見たアスファルトを突き出て伸びている蕗
ドロームのラウンジ、ヨーロッパの友達の家に来たみたい








恐らく期待が高すぎたのでしょう、ディナーはアリスファームで採れたであろうハーブや旬の野菜をたっぷり使っていて、とても良心的に作ってくれていたことはよくわかりましたが、あまりに期待していたためか、期待していたほどでは・・・という印象が残りました。なんとその日に泊まっていた客は私たちだけで、私たちだけのためにスタッフの方が料理してくれていたのでした。
スタッフの方に聞いたところによると、以前このホテルは鉱山会社が経営していて、アリスファームの藤門さんや宇土さんは時折友人たちが来たときに利用していたが、鉱山会社が立ち行かなくなり、アリスファームが経営することになったという(アリスファームはホテルから15キロ離れている)。ホテルの調度品などは椅子以外全部、以前からのものだそうだ。ホテルのパンフレットに「鉱山の歴史は自然破壊の歴史でもありました。ドロームは豊かな自然を取り戻す新たな時を刻んでいきます」というようなことが書いてあったから、この自然豊かな土地が他の人の手に渡ってしまうくらいなら、自分たちでやろうということになったのかもしれない。自然のサイクルで物事を考えているお2人だから、がつがつホテルをやってお客を呼び込んで人間のための土地利用をしようということではなく、この自然を楽しむために、興味がある人が来てくれたらお迎えしますよ、というスタンスなのだろう(と勝手に理解している)。


次の日はあいにく1日中ざーざーぶりの雨でしたが、帰りに余市に寄って去年も訪ねたニッカウィスキーの蒸留所を見学して帰りました。
←ウィスキーを蒸留する窯

カッパさんが試飲所からなかなか出てこないのでしびれを切らして見に行ったら17年もののウィスキーを飲みながら目に涙を浮かべていました。カッパさんは「17年ものの美味しさに感動している」と言ってましたが、「無料で17年もののウィスキーを飲める」ことに感動していたに違いない。
小樽でお鮨を食べて帰ろうかと言ってましたが、あまりに雨がすごいので、小樽には寄らずに一目散に家に帰りました。家に着いたらすぐにベランダに直行して水をやったり1泊2日の間の野菜の成長に目を見張ったり。私は旅に出るのも好きだが、家でハーブについたアブラムシの退治をしているのも、恐らく旅と同じくらい、もしくはそれ以上に好きである。

2010年7月10日土曜日

掃除の合間のエンターテイメント

掃除の後の赤紫蘇ジュースは美味しい
私たちは土日どちらかの午前中を掃除にあてている。
この週1回お掃除というサイクルは、部屋がすっきりしてまた1週間ガンバルゾという意欲が湧いてくるし、「週末掃除するからいっか」と他の日は掃除しなくてよいと決めていられるので、とても精神的に楽で気に入っている。
掃除はやり方も、役割分担(私が掃除機とトイレ、カッパさんがものを動かす&北側の部屋)も決まっているのだが、掃除の合間のお楽しみもルーティン化してきた。
いつもは壁の脇に立てかけている体重計を動かすついでに体重を量って「おぉ、体重が増えた/減った、体脂肪率が減ったよ/増えたよ」と騒ぐのが一つ、そしてモノをどかして広くなったリビングでダンベルをもちながら踊るのがもう一つ。最初私がダンベルを持ってノリノリで「イエーイ♪」と掃除の合間に踊っていたらカッパさんが大笑いしていたので、それからどんどんエスカレートして、白鳥の湖の音楽を歌いながら踊ったり、蝶のまねをして手をひらひらさせたり、最近はカッパさんも参戦してきてブンブンブン♪とミツバチの真似をしながら踊っている。これがけっこうハードでよい運動になるのだ。

=6月29日(火)のごはん=
*もち米しゅうまい
*ほうれん草、ラディッシュ、カブの葉とベーコンの炒め物
*冷奴
*おみおつけ
*白米

しゅうまいは皮のかわりにもち米をまぶしました
皮はべとついてしまいがちだけど、もち米はふっくらしてよい感じ、美味しかった
=6月30日(水)のごはん=
*イカの一夜干し
*しめ鯖、きゅうりと大根の塩もみ添え
*なすの味噌焼き
*枝豆
この日は居酒屋メニューにした
=7月1日(木)のごはん=
*チキン南蛮、タルタルソース
キャベツとレタスの千切り、ブロッコリー添え
*ひじきとニンジンの炒め煮
*カブと油揚げのおみおつけ
*白米
ゆで卵とマヨネーズ、らっきょうで作るタルタルソースとても美味でした
=7月2日(金)のごはん=
*豚肉のサイコロステーキ
キャベツの千切り、トマト、しいたけ添え
*甘エビのお刺身
*ポテトサラダ
*かぶのおみおつけ
*白米
=7月3日(土)のごはん=
*キーマカレー、薬味はラッキョウ
*コールスロー
インドカレースパイスセットのレシピに従ってキーマカレーを作ったがいまいちな味で、
私はプリプリ怒っていて手がつけられず、カッパさんは大変迷惑していた
=7月4日(日)のごはん=
*キーマカレー(昨夜の残り)
*水菜と海苔のサラダ
*ブロッコリー

全く納得のいかないキーマカレーであった
=7月5日(月)のごはん=
*豚ロース焼肉(寒麹、味噌、ハーブだれ、ハーブはセージとタイム)
インゲンとブロッコリー添え
*大根菜の炒め物
*にんじんと豆のサラダ
*インゲンのおみおつけ
*白米

焼肉は、ベランダ野菜のレタスや紫蘇をまいて食べる
私は肉に葉っぱを巻いて食べるのが大好き
これはベトナム料理の影響だと思う
ベトナムではぼーんと山盛り一杯の葉っぱが出てきて
もりもり食べるのだ
=7月7日(水)のごはん=
*時鮭の和風香味ソース
(また魚の向きが逆だわ、頭が左!)
*スナップえんどう、トマト添え
*ピーマンとじゃこの炒め物
*ミネストローネ(昨夜の残り)
*白米
=7月8日(木)のごはん=
*にしんの寒麹漬け
*小松菜のおひたし
*トマトとバジルのサラダ
*アンチョビ味のポテト
*きゅうりの寒麹漬け
*レタスの外葉のおみおつけ
*久しぶりの玄米
=昨夜のごはん=
*鶏胸肉のねぎソース焼き
*さやいんげんのエシャロット炒め
*トマトとじゃがいもは昨夜の残り
*金平ごぼう
*かぶのおみおつけ
*玄米

2010年7月7日水曜日

結婚2周年

昨日は2回目の結婚記念日でした。

結婚記念日の正式な行事は週末にしたので、昨日はいつもと同じように家で食事することにしました。いろいろ作りたかったものをこの機会に作ってみようと、早めに食事の支度を始めたのにもかかわらず、みじん切りが多かったり、慣れないレシピだったりして、すっちゃかめっちゃか、ザルがいきなり頭上に落ちてきたりと台所はまるで戦場のようになり、カッパさんは出来たパテの容器詰め係やパスタ茹で係に任命され、後半はずっと動員されっぱなし。カッパさんは「パスタは茹で上がったらすぐに食べたほうがよいから、全部準備が出来てからパスタを茹でよう」と言ったのにもかかわらず、私は時間の読みが甘いので「大丈夫だよ」と茹でてもらったら思いのほかサラダの盛り付けに時間がかかり、サラダの上に乗っけたゆで卵が滑り台をするする滑るようにテーブルクロスに落ちるトラブルもあり、食事が出来たときには9時半を過ぎて私はげっそり疲れていました。

そんな感じで、てんやわんや、カッパさんの超動員体制など我々の日常生活を象徴するような結婚記念日となりましたが、無事ワインで乾杯して「1年間お世話になりました。これからもよろしく!」と祝杯をあげました。めでたしめでたし。

=7月6日のメニュー=
*スパゲッティミートソース
*鶏レバーのパテ
*ミネストローネ
*ニース風サラダ
*バゲット
ミートソースはホテルオークラ料理長の根岸規雄さんのレシピ
鶏レバーはロシア料理の荻野恭子さんのレシピ
ミネストローネは今度行くアリスファームを経営している宇土巻子さんのレシピ
ニース風サラダは枝元なほみさんのレシピ
偶然、敬愛する料理家の方々のレシピで記念日の食事ができました、感謝!!
いつの間にか、タチアオイの季節に

2010年7月4日日曜日

ルバーブのジャム

6月24日(木)さとらんどでの牛乳料理教室、25日(金)は生活クラブの豚肉学習会と、論文の合間に楽しい会があり、参加してきました(本当はそれまでに論文完成させるはずだったんだが、、、)。

生活クラブの豚肉学習会は、昨年と同様、平田牧場の方が来て豚肉を目の前で解体してくれました。「どこにも負けない美味しい豚肉」とおっしゃる平田牧場のお兄さん、確かにここの豚肉は本当に美味しいし、最近コメ育ち豚といって飼料の10%におコメを混ぜるようになってから、さらに口当たりがよくなり肉がやわらかくなってるのが食べててよくわかる。自分の会社で作っているものが誇れるって幸せなことだよなあ、サラリーマンの何%くらいがこんな風に思えることだろう、と自分のサラリーマン時代を思い出しました。

24日のさとらんどは、「しぼりたて牛乳で料理しよう」という料理教室で、江別市の酪農家の方が教えてくれました。私のお目当てはルバーブのジャム。ハーブの本などでルバーブのジャムはヨーロッパでポピュラーなどと書かれていたのですが、ルバーブを見たことも食べたことがなかったのでどんなものか知りたかったのです。この料理教室は、先生のお人柄があってもう楽しくて楽しくて・・・・ずっと笑い通しでした。

案内では4つの料理(野菜入り蒸しパン、カッテージチーズ、ビーンズサラダ、ルバーブジャム)と書いてあったのが、当日はそれに加えて、赤紫蘇ジュース、採れたてのアスパラなど野菜の天ぷらまで出てくる!しかもカッテージチーズはお産したばかりの牛の初乳ですよ!!さらに京ぶき、アップルミント、自宅でジャムを作るためのルバーブなどお土産もたくさんいただき、「こんなにお土産までいただいてしまって・・・」と先生に言ったら、先生は「お土産ないとおもしろくないっしょ!」と豪快におっしゃってわははーと笑っておられました。

こちらがルバーブ、茎の部分を使います。
カッパさんに見せたら「蕗に似てるね、smちゃんこういうのが好きなんだ」だって。
1センチくらいに切って分量の1/3ほどの砂糖を加えて煮るとジャムの出来上がり。
同じグループの「ジャム作りが趣味」というジャム作り名人の方が作ってくれて、
色もとてもよく仕上がりました。品のよいすっぱさで粘り気がある。





こちらは牛の初乳です、色が濃い!
先生は「初乳は売ってないねえ」って(笑)
確かに売ってないですねえ、初乳ですなんてスーパーで売られてたら面白いけど
先生がカッテージチーズを作ってるところ
豆腐みたいでした

アップルミント、レモンバームなどいただいて
家でティーにしていただきました

赤紫蘇のジュースを作ってます

出来上がり
*野菜入り蒸しパン(ほうれん草、にんじん、玉ねぎなど)
*ビーンズサラダ
*ヨーグルトにルバーブジャムをかけて
*天ぷら(さとらんどで採れたてのアスパラ、うどの芽、
赤紫蘇、セロリの葉。衣は小麦粉と牛乳で)
たくさんのお土産を抱えて家に帰りました
家でルバーブのジャム作ってみましたがジャム名人さんが作ってくれたようには
うまくできなかった。
=6月22日(火)のごはん=
*さば焼き、大根おろし
* 空豆
*かぼちゃの煮物
*大根とツナのサラダ
*おみおつけと玄米


大根サラダの上に飾ったのは
間引きした紫蘇
ちっちゃくてもちゃんと紫蘇の葉の形をして香りがする
=6月22日(火)のごはん=
*豚肉とにんにくの芽の炒め物
*アボガドとエビのサラダ
*ラタトゥイユ
*ポトフ
*玄米
=6月23日(水)のごはん=
*さば、大根おろし
*小松菜としめじの炒め物
*きゅうりの寒麹漬け
*ポトフ(残り
*玄米
=6月24日(木)のごはん=
*天ぷら(料理教室の残り物)
*いか天
*にんにくの芽と干ししいたけの炒め物
*京ぶきの煮物
*茎わかめとピーマンの金平
*アワキビ&キトピロ入りご飯
(日干しした行者にんにくと粟、黍をご飯に混ぜたもの。
アイヌ料理講習会で習った)
*きゅうりの寒麹漬け
*おみおつけ
=6月25日(金)のごはん=
*平田牧場の豚肉焼肉、インゲン添え
豚肉学習会のお土産でもらった豚肉を焼いて。
寒麹だれ、味噌だれ、塩ハーブだれの3種類あり
どれもとても美味しくカッパさんも大喜びでした
このタレは使える~~
*水菜と海苔のサラダ
こちらも豚肉学習会でいただいたサラダを早速まねして作ったもの
他にも海藻とかにんじんを使った美味しいサラダがたくさん並んで
準備をしてくれた委員の方々は大変だったろうと思う。
私の所属している東支部の活動はとても活気があって楽しい
東支部でよかった!!
*京ぶきと油揚げの炒め煮
*おみおつけ(大根だったか)
*アワキビ&キトピロ入りご飯
=6月26日(土)のごはん=
*豚肉のソテー、千切りキャベツ、コーン添え
*エビと枝豆の炒め和え
*にんじんのナムル
*わかめのおみおつけ
=6月27日(日)のごはん=
*にしんのハーブ焼き、ミニトマト、ポテト添え
*ナスの南蛮漬け
*サラダ
*大根のおみおつけ
*白米